西洋竹馬という遊具を持っている。スティルトや足長なんて呼ばれたりもする。
たまたま大道芸で目撃し、居ても立っても居られず購入してしまった。
感覚は個人差だろうが、とても高い。
金額が。
買った当時の人生で一番高い買い物だったであろう。
乗ってみると、見た目のインパクトとは裏腹に、それほど難しいわけではない。
とにかく地面をしっかり押すことをイメージして、何かに掴まりながら足踏みを続けているとだんだん歩けるようになってくる。
身長が90cm上がった視界は爽快で、すれ違う人のギョッとした顔は気分がいい。
問題を挙げるとすれば、楽しみ方は履いて歩くだけなので、割とすぐ飽きることだろうか。
高い金額の元を取れるかと問われれば何ともな感じである。
このまま放っておくのも微妙なので、西洋竹馬の使い道を検討していると、国によっては高枝切りハサミのコーナーにおいてある、なんて話を聞いた。
ハサミを伸ばすなら自分が伸びてしまえという発想。素晴らしい。
見出された高所作業用具としての価値。
しかし問題が一つある。この西洋竹馬は着脱するのに、120cmほどの脚立が必要となるのだ。
大半の高所作業は脚立で事足りる。