ラーメン、そば、うどん等のスープは飲み干さないようにしている。
元来、汁物が大好きな私は、当然麺類のつゆも大好物である。
しかし、昔ネット上で見かけたラーメンマニアのある文章を読んで以来、必ず残すようにしている。
「本当にラーメンが好きなら、スープは飲み干すな。生涯で食べられるラーメンの数が減る」
麺類を食べるとき、必ずこれが頭に浮かぶ。後世に残すべき名言。
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実家で豚汁が出た次の日、だいたい多めに作ってあるので、残りは翌日の朝に回る。
そうすると、豚汁にうどんを入れて出てくる事が定番だった。当然美味い。むしろこっちの方が好きかもしれないくらいだ。
しかしここで、ある問題が発生する。
そう。昨日まで美味い美味いと飲み干していた豚汁が、翌日うどんを入れられると、残さなければならない「つゆ」になってしまうのだ。
そのため、うどんと具材を食べ終えた後、せいぜい2,3口つゆを飲むと食器を下げてしまう。
もちろん、これは私の捉え方次第である。
しかし私は、一度うどんが入れられた豚汁をもう豚汁とは思えない。
豚汁は昨日と何も変わっていないのに。この不条理。
本人はそのままでも、周りの環境の変化によって、扱われ方が変わってしまう。そして一度相手にその情報が刷り込まれると、元に戻ることは難しい。
社会においても、同じことが言えるのではないか。
私はこの事を「豚汁うどん現象」と呼んでいる。
具体的な例が出てこないのは、私がこの言葉を一度も使ったことがないからである。